九州歯科大学公開講座

2024年1月31日(水)午後7時30分、小倉歯科医師会館 大会議室にて九州歯科大学口腔保健学科歯科衛生士育成ユニット 教授 邵 仁浩先生より『乳幼児期および高齢期における疫学研究から示唆された歯科的課題について』という演題でご講演いただいた。

邵 仁浩先生は北九州市の乳幼児健康診査のデータを元として、1歳6ヶ月健診と3歳児健診の結果からう蝕の多発傾向や受療行動などの社会的決定要因を影響を分析する研究を行っている。

北九州市の乳幼児健康診査をビックデータとして、う蝕リスクと悪い生活習慣との関連、悪い生活習慣を続けた場合のう蝕リスク、また、不正咬合の起こりやすさなどについて説明いただいた。

そして、高齢者の歯科健診の結果より、高齢者の口腔機能がどう全身に関連しているかの研究を行っていることを紹介していただいた。ライフステージを踏まえた歯科の役割について講義していただいた。

邵 仁浩先生は、これからの課題として、いかに構造的に高リスクな乳幼児・高齢者をスクリーニングするか、また、患者への効果的な歯科生活指導につながるよう、予防歯科学的研究を進め、より良い臨床につながるようにしていきたいとのこと。

乳幼児から高齢者において、歯科の果たす役割について明日への診療に役立つ知見を得ることができた。