第1回地域医療研修会が行われました。

令和6年1月11日午後7時から小倉歯科医師会館で、令和5年度第1回地域医療研修会が行われた。今回は対面及びZoom研修というかたちで開催された。
「薬剤関連顎骨壊死をめぐる小倉地区での医歯薬連携」というタイトルで、講師に小倉医師会の手島鍛先生(手島整形外科院長)、小倉薬剤師会常務理事の江崎由典先生(スマイル薬局代表)、九州歯科大学の吉賀大午先生(口腔内科・口腔外科准教授)の3人の先生をお迎えして講演頂いた。
 手島先生からは、高齢化社会の中、骨粗鬆症になる人の数は増加しており、骨粗鬆症性骨折やそれを引き金として起こる椎体骨折、大腿骨近位部骨折などの2次性骨折の予防が健康寿命を延ばすためにはとても大事であり、そのためにはBP剤の必要性があるとのことだった。
 江崎先生からは薬局でのアンケート結果の説明をしていただき、薬局でのBP剤や抗RANKL抗体剤の処方の現状や歯科医院通院歴の確認の有無などについて解説いていただいた。
 吉賀先生からは直近の2023ポジショニングペーパーの概要を解説いただき、MRONJ予防法として歯科では、感染源となる歯は休薬せずに抜歯する、歯周病治療及び継続的な口腔ケアによって口腔内の細菌数を減らすことが最も重要とのことだった。またパノラマ撮影で皮質骨の状態を見て骨粗鬆症の傾向もわかることがあり、医科への対診により早期に対応することでBP剤を使用せずにすむこともあるとのことだった。
 最後に3人の先生方のシンポジウムが行われ、オンライン上と会場からの質問にもお答えいただいた。各先生方共通の認識としてMRONJ予防には医歯薬連携が大切だということで、これからもこのような連携した研修会の必要性があると感じた。