学術講演会が開催されました

9月13日(水)午後7時30分から小倉歯科医師会館で、篠栗病院歯科医長の鈴木宏樹先生をお招きして「口腔機能低下症を知る・診る・治す」という演題で講演いただいた。
「口腔機能低下症」が保険導入されて数年たつが、日々の診療に取り入れているクリニックは全体の10%に過ぎず、ハードルが高いようだ。
しかし、統計によると地域歯科診療所受診者の口腔機能低下症の罹患率は約50%もあることが分かっている。人生100年時代の超高齢化社会の現在、フレイルと口腔機能が密接に関係しており、体の衰えの前兆として口腔機能の衰えが出てくる。通院できるうちに歯科医院で口腔機能を診ていき、適切な対応を取ることで患者のフレイルを予防でき、生涯にわたって口からおいしく食事ができるという、QOLの向上に寄与できるものである。
 口腔機能低下症検査の7項目について一つずつ保険点数の取り方も含め、検査方法及び対処法も詳しく解説していただいた。
 いくら良い補綴物を作っても、それを使いこなす口腔周囲筋や舌運動がなければ食事は思うようにできない。これからの歯科医療に必要とされる検査及び治療法だということがよく分かった。